【初心者必見】マルシェとは?事例と出店メリット・準備のポイント
- OMEMIE編集部

- 8月7日
- 読了時間: 14分
更新日:8月13日

地域特産の野菜や手作りのお菓子のほか、ハンドメイドのアクセサリー、服飾雑貨などを販売する場の1つに「マルシェ」があります。ネットショップとは異なり、実際にお客さまとコミュニケーションを取りながら自作の商品を手に取ってもらえるマルシェは、生産者にとってメリットが多くある場です。
この記事では、初めてマルシェへ出店する方に向けて、マルシェへ出店するメリット・デメリットに加え、出店に際して確認すべきポイントをご紹介します。マルシェ出店における成功事例もご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
┃目次
┃マルシェとは生産者が商品を販売するイベントのこと

マルシェとは、商品や農作物などの生産者が売り手となって、直接お客さまに商品を販売するイベントのことです。フランス語でマルシェは「市場」を意味しますが、日本のマルシェでは、期間限定のイベントとして開催される場合が多いでしょう。
マルシェで販売する商品に特別な決まりはありません。野菜・果物・お菓子などの飲食物のほか、アクセサリー・帽子・カバンなどのクラフト雑貨、文具など、多種多様です。ただしマルシェは、生産者がお客さまに直接商品を販売することが一般的なため、フリーマーケットや蚤の市で取り扱われる古着・古本などのユーズド品は該当しません。
┃マルシェに出店するメリット
マルシェへの出店には、多くのメリットがあります。特に商品の販売経路がネットショップに限定されている方や、認知度を高めたい人などは、マルシェへの出店がおすすめです。ここでは、マルシェに出店するメリットを具体的に見ていきましょう。
新規顧客を獲得できる
多くの人が足を運ぶマルシェは、新規顧客を獲得できる場です。マルシェを訪れるお客さまは、マルシェのコンセプトや雰囲気に好感を抱いた方や、目当てのお店がある方などです。類似の雰囲気のお店が集まるマルシェに参加することで、自店舗にも興味を持ってもらえる可能性が高まります。
商品との新しい出会いを積極的に楽しむお客さまも多いと考えられるため、魅力をアピールすることで新たなお客さまとの接点が作れるでしょう。
市場のニーズを把握できる
マルシェへ出店することで、リアルな市場のニーズを把握できます。
マルシェでは、お客さまとコミュニケーションを取りながら商品を販売するため、お客さまからの疑問点や要望などを直接聞くことが可能です。またどの商品を見て、足を止めるお客さまが多いのかといった点もチェックできます。
新たな商品を開発する上で、お客さまの声は非常に重要です。お客さまのリアクションを通して、商品の改善点や市場のニーズを把握しましょう。
中間業者を経由せず商品を届けられる
中間業者を経由せず直接お客さまに商品を販売するマルシェでは、生産者目線で商品の魅力や特徴を伝えられます。
たとえばアクセサリーをアクセサリーショップに卸す場合、商品の細かい魅力やこだわりを伝えてもらうのは困難でしょう。制作者ならではの方法でお客さまにアプローチができる点は、マルシェの大きなメリットです。
また中間業者を経由しないことで、マージンを抑えて商品を販売できる点もメリットといえます。
┃マルシェに出店するデメリット
マルシェへの出店には、多くのメリットがある一方で、デメリットもあります。マルシェへの出店を検討する際に知っておきたいデメリットは、下記の通りです。
開催場所によっては売上が上がらない
マルシェの売上は、開催場所に大きく左右される傾向にあるため、場所によっては売上が上がらない点もデメリットです。
遠方からも多くの人が集まるような大々的なイベントは別ですが、小規模のマルシェでは、通りがかりのお客さまや近隣のお客さまが主なターゲットになるでしょう。人通りがそれほど多くない場所や、アクセスが悪い場所で開催されていると、集客を見込みにくくなります。人が集まらなければ、売上にも影響してしまいます。
天候によっては中止になることもある
マルシェへ出店するデメリットの1つは、天候によっては中止になることもあるといった点です。マルシェは屋外で催されることが多いため、悪天候では開催できません。仮に開催されたとしても、天気が悪ければ人出も少なくなり、売上も伸びないでしょう。
時間をかけて準備を進めていても、当日の天候によって開催されない可能性があることは、マルシェの大きなデメリットです。
┃マルシェに出店するときに確認するポイント

マルシェへの出店を検討しているときは、出店の申込みの前に下記のポイントを確認しておきましょう。事前に必要な情報を得ておくことで、後のトラブルを避けやすくなります。
出店条件
マルシェに出店を検討する際は、該当のマルシェの出店条件を確認しましょう。
マルシェには、コンセプトに応じた出店条件が設けられていることがあります。「市内在住・在勤の人」「無農薬・減農薬野菜を作っている人」など、出店条件はマルシェによって異なります。
出店条件を満たしていなければ、申込みができないため、事前に確認しなければなりません。
立地条件
マルシェが開催される場所の立地条件を確認することも大切です。
マルシェの開催場所は、売上に大きな影響を及ぼします。駅からの距離が近い会場や、大通り沿いの好立地にある会場のほか、お客さま用駐車場の用意がある会場など、できるだけ条件のいい場所で開催されるマルシェを選ぶのがおすすめです。
公園や商業施設など、日頃から人が多く集まる場所で開催されるマルシェなら、マルシェを目当てに訪れるお客さま以外の来場も期待できるでしょう。
搬入搬出のルール
マルシェによって、搬入や搬出のルールが異なります。準備や撤収の時間帯や、出店者用駐車場の有無、駐車場から会場までの距離などについて、事前に確認しましょう。
たとえ出店者用の駐車場があったとしても、実際のマルシェ会場から遠い場合、什器や販売物などを現地まで運ぶのに苦労する可能性があります。細かい位置関係についても見ておくことをおすすめします。
追加料金
マルシェへの出店では、追加料金についての確認も必要です。
マルシェの会場では、コンセントやテントなどの備品を借りられることも少なくありません。しかし備品のレンタルには、参加費とは別にレンタル料金がかかる場合も多くあります。レンタルできる備品の種類と申込み方法に加え、料金を事前に確認しておきましょう。
┃マルシェ出店の成功事例
マルシェ出店を成功させるには、実際の取り組みから得られた工夫や成果が大きなヒントになります。ここでは、マルイ各店で実施されたマルシェ出店の中から、認知拡大やリピーター獲得などの成果につながった3つの事例をご紹介します。
事例1:対面販売でECへの送客を実現

出店企業:みつばちのーと
取扱商品:はちみつ・はちみつ加工品
出店店舗:北千住マルイ
伊豆半島で養蜂業を営む「みつばちのーと」さまは、北千住マルイにイベント出店し、自社ブランドのはちみつを販売しました。出店の目的は売上拡大と、ECサイトへの送客によるブランド認知の向上です。
出店時には、対面販売ならではの強みが活かされ、商品の魅力を直接伝えることで、お客さまからのリアルな反応を得られていました。実際に2週間の出店期間中にリピート購入があったことからも、対面販売による訴求力の高さがうかがえます。
店頭では、専属の販売スタッフが丁寧な接客を行い、商品の背景やこだわりをしっかり伝える体制を構築。こうした対応が、購買意欲の向上とブランド理解の深化につながりました。
成功のポイントは、「商品の魅力を口頭でどれだけ伝えられるか」といった接客力と、試食による体験提供の有無がカギといえます。単なる物販ではなく、ストーリーや味の実感を通じて共感を生むことが、マルシェでの成果に直結している好例です。
事例2:共感を生んだ商品展開と販促の工夫

出店企業:harima(株式会社K‐Link)
取扱商品:米粉のマフィン
出店店舗:吉祥寺マルイ
グルテンフリーやアレルギー対応など、健康意識の高いお客さまに向けて米粉のマフィンを展開する「harima」さまの出店の目的は、ブランドの周知と売上獲得です。実際にアレルギー対応や健康志向の商品として認知が広がり、お客さまの反応から今後の商品開発に役立つヒントも得られました。
出店の際には、地域情報誌への掲載などを通じて販促を行い、来店客との接点づくりにも注力。食べやすい一口サイズのおやつを求めるお客さまや、グルテンフリーを意識するお客さまが期間中に何度も足を運び、「harima」さまの商品に共感した方がリピーターとなって、対面販売ならではの循環も生まれていました。
さらに商品展開にも、柔軟に対応。当初はマフィンのみの展開予定でしたが、ショップの世界観をより豊かに伝えるために、新たにカヌレやチーズケーキを加え、ラインナップを拡充しました。「ブランドの世界観をどのように表現し、試してみたくなる商品構成に設計するか」が、今回の成功につながった大きなポイントです。
事例3:フルーツの魅力を活かした商品展開で販路を拡大
取扱商品:りんご飴、季節のフルーツ
出店店舗:北千住マルイ、マルイファミリー溝口、有楽町マルイ
青果店が手掛けるスイーツブランドさまは、北千住マルイ、マルイファミリー溝口、有楽町マルイの3店舗でイベント出店を実施しました。初回の出店目的は認知拡大とマーケティングでしたが、計画に見合った売上が確保できたことで、複数のマルイ店舗への出店につながり、さらにマルイ以外のイベント出店や常設店舗の展開にも発展しています。
通常は、りんご飴の販売が中心ですが、「八百屋が運営する」という特性を活かし、季節のフルーツを使ったアレンジなどバリエーションの幅を持たせた展開も行われていました。販売時には商品POPを活用したり、SNSで情報発信をしたり、商品の魅力を視覚的に伝える工夫もされています。
またカットフルーツの販売においては、「鮮度」が売上に直結する重要な要素であることをあらためて実感。持ち込みによる販売よりも、その場で調理できる区画での出店時のほうが、売上に良い影響が出ていたようです。フルーツの扱い方や商品バリエーション、調理環境を踏まえた区画選びが成果に大きく関わることを実感できた事例です。
┃マルシェのデメリットを補えるのは「ポップアップストア」
多くの魅力があるマルシェですが、開催場所による売り上げの変動や、天候の問題といったデメリットもあります。こうしたデメリットを補いつつ、お客さまに直接商品を届けられる方法には、「ポップアップストア」の出店が挙げられます。
ポップアップストアとは、数日から数週間程度の短期間で出店する店舗形態のことです。商業施設や駅構内などに出店できるポップアップストアなら、天候に左右されることなく、多くのお客さまに直接商品を見てもらえます。
特に商業施設のポップアップストアは、買い物を目的にしたお客さまが行き来しているため、一定の集客を見込めます。販売する商品のターゲット層が多い商業施設を選ぶことで、売上や認知度の向上につながるでしょう。
また商業施設全体のお客さまの流入数などをもとに、売上や客数をシミュレーションしやすいため、在庫管理や人員配置の無駄を限りなく少なくできます。
ポップアップストアについては、下記の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
┃ポップアップストア出店の流れ
ポップアップストアの出店には、安定した集客や天候に左右されにくい運営といったメリットがありますが、実際に出店するにはどのような準備が必要なのでしょうか。ここでは商業施設マルイ・モディのポップアップストアを例に、出店までの流れをご紹介します。
■マルイ・モディの場合のポップアップストア出店の流れ

1. 問い合わせ
希望する店舗と出店用途を選択して、出店できるスペースを確認します。希望のスペースがあればその区画へ問い合わせることも可能ですが、出店先について相談したいという場合でも相談フォームから問い合わせができます。
2. 打ち合わせ
問い合わせ後、オンラインなどで打ち合わせを行います。マルイ・モディはポップアップストアの出店実績が多数あり、専任のスタッフに相談しながら進められる点も特徴です。
この打ち合わせで出店方法やスペースについての不安や疑問などを解決します。
3. 出店プランの確定・契約
打ち合わせ後、出店プランが決まれば契約に進みます。利用料金の入金などが済み次第、準備完了です。
4. 出店
出店準備が完了すれば、いよいよポップアップストアの出店です。前日の搬入・当日の設営を経てオープンします。
┃マルシェやポップアップストアに出店して販路を広げよう
マルシェやポップアップストアは、比較的少ない初期投資で始められる出店形態として、多くのブランドが新たな顧客との接点づくりや、マーケティングに活用しています。実際に、マルイでのイベント出店を通じて得られた反応をもとに、他店舗への展開や常設店の開業につなげた事例も見られました。
短期間の出店であっても、お客さまとの接点やリアルな声を得られる貴重な機会となり、販促施策や商品改善にも活かせます。初めての出店や、新たな市場へのチャレンジを検討している方は、ポップアップストアやマルシェの活用を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
ポップアップストアの出店は、人々が多く集まるターミナル駅の近くに店舗を構える商業施設のマルイ・モディがおすすめです。店舗ごとのWEBサイト上や、グループ会社が発行するクレジットカード「エポスカード」の会員向けに、集客を積極的に行っています。
ポップアップストアの出店をご検討の場合は、『マルイの出店サービスOMEMIE(おめみえ)』までお問い合わせください。『マルイの出店サービスOMEMIE(おめみえ)』は、マルイ・モディ店舗への「出店の検討に関するお問い合わせ・出店サポート・契約手続き」が、オンラインで完結できるマルイ独自のサービスです。サイト上でお好きなスペースを選ぶことができ、短期間のポップアップストア(イベント出店)はもちろん、長期間の常設店舗の出店も可能です。食・ファッション・インテリアをはじめ、ライフスタイルサポートに関するサービスや、アニメ・ホビーなど幅広いカテゴリーの出店を募集しています。ぜひお気軽にお問い合わせください。
┃マルシェ・ポップアップストアに関するよくある質問
マルシェとはどんなイベント?
マルシェは、生産者みずから商品や農作物などを直接お客さまに販売するイベントです。フランス語で「市場」を意味し、日本では期間限定で開催されることが多くあります。野菜や果物、お菓子、クラフト雑貨など、さまざまな商品が販売されますが、フリーマーケットのような古着や古本などのユーズド品は、基本的に対象外です。
マルシェに出店するメリットは?
マルシェに出店することで、新規顧客の獲得や市場ニーズの把握ができます。お客さまと直接コミュニケーションを取りながら販売できるため、商品の魅力や特徴を自分の言葉で伝えられる点もメリットです。また中間業者を介さずに販売できるため、マージンも抑えられます。
マルシェに出店するデメリットはある?
マルシェは、開催場所によって売上が上がりにくい場合もあります。また屋外開催が多いため、天候によっては中止になることもあるでしょう。準備を進めていても当日の天候次第で開催できない場合がある点は、マルシェに出店するデメリットといえます。
マルシェのデメリットを補う方法は?
マルシェにおける天候や立地による集客の不安定さを補いたい場合は、ポップアップストアの出店も選択肢となります。商業施設や駅構内などで開催されるポップアップストアは天候の影響を受けにくく、集客が見込みやすい環境で直接販売が可能です。
マルシェに出店する際に確認すべきポイントは?
マルシェに出店する際は、出店条件や立地、搬入搬出のルール、追加料金の有無などを事前に確認しましょう。例えば出店条件はマルシェごとに異なり、地域限定や無農薬など特定の生産方法が求められる場合もあります。会場の立地や駐車場の有無、備品レンタルの料金などもトラブル防止のために把握しておくことが大切です。
























