フードコート出店にかかる費用は？出店のメリットやコスト削減の方法
- OMEMIE編集部
- 4月10日
- 読了時間: 8分
飲食店を開業する方法には、路面店や商業施設内への出店など、いくつかの選択肢があります。その中でも、商業施設内の共有スペースで複数の飲食店が営業する「フードコート」への出店は、低コストで開業しやすく、商業施設の集客力を活かせる点も魅力です。
この記事では、フードコートに出店するメリット·デメリットや必要な費用に加え、出店コストを削減する方法をご紹介します。フードコートへの出店を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
┃目次
┃フードコートに出店するメリット
フードコートへの出店には、一般的な路面店とは異なる多くのメリットがあります。ここでは、フードコートに出店することで得られる主なメリットをご紹介します。
集客力がある
フードコートに出店するメリットの1つは、高い集客力です。フードコートのある商業施設は、天候の影響を受けにくく、安定した来客数を見込めます。特に週末は、家族連れや買い物客が多く訪れるため、来客数が増加しやすい傾向にあります。
また商業施設自体が集客のためのプロモーションを行うため、個別の宣伝費を抑えられるのも魅力です。さらに商業施設に訪れるリピーターの存在も強みとなります。固定客が多い商業施設であれば、安定した集客を期待できるでしょう。
開業費用を抑えられる
フードコートへの出店は、独立店舗と比較すると、内装や設備にかかる開業費用を抑えられるのが特徴です。座席スペースを確保する必要がなく、共用のテーブルや椅子を利用できるため、内装工事にかかるコストを最小限に抑えられます。
またフードコートの厨房は、基本的な設備が整っていることが多く、その場合ゼロから設備を導入する必要がないため、初期費用を抑えやすいのがメリットです。グリルや換気設備、水回りなどがすでに整っている物件を選べば、大幅にコストを削減できるでしょう。
マーケティング費用を抑えられる
フードコートでは、出店先の商業施設が積極的に集客を行うため、個別の広告や宣伝にかかるマーケティング費用を大幅に抑えられます。商業施設は、公式SNSやWEBサイト、チラシ、デジタルサイネージなどを活用した集客施策を積極的に実施することが多く、結果としてフードコートの集客につながります。
個別のマーケティング施策を最小限に抑えても、施設全体の集客力を活かして認知度を向上できる点は、フードコートならではのメリットです。
人件費を抑えられる
人件費を抑えられることも、フードコートに出店するメリットといえます。フードコートは、カウンター販売が主流のため、ホールスタッフを配置する必要がありません。お客さま自身が料理を受け取り、食器を返却するセルフサービス形式を採用しているため、少人数のスタッフで運営しやすく、オペレーションの効率化も図れます。
他店舗との相乗効果を期待できる
他店舗との相乗効果によって売上拡大を期待できることも、フードコートに出店するメリットです。さまざまなジャンルの飲食店がフードコートに集まることで、多様な客層にアプローチしやすくなり、単独の店舗よりも幅広いお客さまに来店してもらえる可能性が高まります。他店の集客によって自店舗の認知度が向上し、結果として売上アップにもつながるでしょう。
┃フードコートに出店するデメリット
フードコートへの出店には多くのメリットがある一方で、注意すべきデメリットもあります。出店を検討する際はメリットだけでなくデメリットも把握しましょう。
ブランドイメージを築きにくい
フードコートには共通のデザインルールが設けられているため、ブランドイメージを築きにくい場合があります。統一されたフードコートの雰囲気の中では、個性的な内装や装飾を施すことが難しく、特に「高級感」や「特別感」を打ち出しにくい点が課題となるでしょう。
営業時間の制約がある
フードコートでは、商業施設の営業時間に準じて営業する必要があります。独立店舗のように自由に開店・閉店時間を決めることができないため、柔軟な運営が難しい点に注意が必要です。
┃フードコートへの出店にかかる主な費用
フードコートへの出店は、独立店舗と比べて初期費用を抑えやすいものの、一定の出店コストは発生します。具体的にどのような費用がかかるのか、主な項目を見ていきましょう。
なお飲食店の開業資金については、下記の記事でも詳しく解説していますのでご覧ください。
物件取得費用
フードコートに出店する際には、「保証金・敷金」「礼金」「仲介手数料」などの物件取得費用が発生します。特に「保証金·敷金」は、賃料の2～10ヵ月分となるケースが多く、物件によっては高額になるため、事前の確認が欠かせません。ただし通常は退去時に償却分を差し引いた保証金と、原状回復費用を差し引いた敷金は返還される仕組みとなっています。
工事費用
フードコートに出店する際は、厨房やカウンターなどの設置にかかる工事費用が発生します。具体的には、厨房やカウンター、看板の設置に加え、電気·ガス·水道工事などのインフラ整備などが該当します。事前に工事範囲と費用を確認しましょう。
什器の費用
フードコートへの出店では、「メニュー表」「レジ」「食器類」「カトラリー」など、飲食店の運営に必要な什器の購入費用も必要です。店舗のコンセプトや提供する料理に合わせて適切な什器を選び、無駄な出費を抑えながら準備を進めることが大切です。
営業許可の費用
フードコートに出店するには、営業許可を取得するための費用が必要です。地域や業態によっても金額が異なるため、確認しましょう。
飲食店の開業に必要な手続きは、下記の通りです。
■飲食店の開業に必要な手続き
手続き | 取得方法 | 備考 |
飲食店営業許可証の取得 | 開業予定の地域を管轄する保健所で手続きする | 事前相談で設備確認が必要 |
食品衛生責任者資格の取得 | 各自治体が実施する「食品衛生責任者養成講習会」などを受講して、資格を取得する | 栄養士や調理師などの資格を有している場合は不要 |
防火管理者選任届の提出 | 管轄の消防署で手続きする | 一定規模を超える施設で開業する場合に必要なため、施設の管理者や消防署に問い合わせが必要 |
※2025年3月時点の情報です。最新の情報は、行政のWEBサイトなどをご確認ください。
┃フードコートへの出店費用を抑える方法
フードコートへの出店費用を抑えることで、開業時の資金負担を軽減し、スムーズに経営をスタートできます。ここでは、フードコートへの出店費用を抑える具体的な方法をご紹介します。
居抜き物件を利用する
フードコートへの出店費用を抑えるためには、居抜き物件の活用が効果的です。居抜き物件とは、以前のテナントが使用していた内装や設備が残った状態のまま借りられる物件のことです。前のテナントが残した厨房機器や換気設備をそのまま利用できる居抜き物件であれば、工事費用や設備費用を抑えられます。また、工事期間も短くなるため、オープン前の賃料負担も最小限に抑えられるでしょう。
■居抜き物件のメリット
人件費を最適化する
タブレット注文やセルフレジを導入することで、注文・会計業務を自動化し、人件費を最適化できます。また調理工程をシンプルにすれば、少人数でもスムーズなオペレーションが可能になるでしょう。
仕入れコストを削減する
フードコートでは、価格競争が激しいため、仕入れコストの管理も欠かせません。食品ロスを減らすために、仕入れ量を適正化し、季節メニューや食材の在庫管理を徹底することが効果的です。
さらに価格面だけでなく、他店舗との差別化や提供時間の短縮を意識することで、売上向上にもつなげられるでしょう。
┃フードコート出店のメリットを活かし、コストを抑えながら成功を目指そう
フードコートへの出店は、独立店舗と比べて初期費用を抑えやすく、集客力のある商業施設のメリットを活かせる点も魅力です。ただしフードコートへの出店を成功させるためには、コストを管理しながら効率的な運営を目指すことが重要です。適切な物件選びや運営方法を検討し、無駄な支出を減らしながら、安定した経営を実現しましょう。
フードコートへの出店を検討している場合は、「マルイファミリー溝口」への出店がおすすめです。溝の口駅、武蔵溝ノ口駅から徒歩すぐの立地にあり、1日約4万人が訪れるランドマーク的な商業施設で、館内には集客力のあるテナントが多数そろっているため、安定した売上が期待できます。
「マルイファミリー溝口」への出店を検討される際は、オンラインで出店サポートや相談を受けられる『マルイの出店サービスOMEMIE（おめみえ）』までお気軽にご相談ください。『マルイの出店サービスOMEMIE（おめみえ）』は、マルイ・モディ店舗への「出店の検討に関するお問い合わせ・出店サポート・契約手続き」までが、オンラインで完結できるマルイ独自のサービスです。ぜひお気軽にお問い合わせください。
