アパレル店の売場におけるレイアウト・ディスプレイの基本
- OMEMIE編集部
- 1月11日
- 読了時間: 9分
更新日:3月31日

アパレル店の売場における「レイアウト」や「ディスプレイ」は、売上を左右する要因の1つです。お客さまが快適に買い物できるよう、魅力的なレイアウトやディスプレイを意識することで、売上の拡大を目指せます。
この記事では、アパレル店の売場におけるレイアウトとディスプレイの違いや、基本となる構成、売場作りをする際に意識するべきポイントなどについて解説しています。ご紹介する内容を参考に、商品の魅力を十分に伝えられる売場をつくりましょう。
┃目次
┃アパレル店の売場におけるレイアウトとディスプレイ
アパレル店のレイアウトとディスプレイは、売上の拡大を目指す際の大きなポイントとなります。まずは、それぞれの意味を理解しておきましょう。
レイアウト
アパレル店の売場におけるレイアウトとは、商品の「配置」のことです。商品を店内のどこに置くかによって、お客さまからの見え方が変わります。
例えば店舗の入り口付近に季節商品や話題性の高い商品、ブランドのアイコンとなっている商品などをレイアウトすると、通りがかった人の目にとまりやすいでしょう。
また商品のレイアウトのほかにも、棚やラック、鏡の配置もお客さまの動線や視線の動きを決める一因となります。お客さまが入店後、どのようなタイミングで、どの商品を見てもらいたいかを踏まえ、棚やラック、鏡の位置を決めることも大切です。
ディスプレイ
アパレル店の売場におけるディスプレイとは、商品の「展示方法」のことです。レイアウトが「商品をどこに並べるか」を表すのに対し、ディスプレイは「商品をどう見せるか」を表します。
ブランドイメージや季節ごとのテーマのほか、お客さまのニーズなどに合わせたディスプレイを意識することで、商品の良さをお客さまに伝えやすくなります。マネキンに着せる商品のコーディネートはもちろん、アクセサリーや小物類なども組み合わせて、魅力的なディスプレイにしましょう。
┃アパレル店の売場におけるディスプレイの基本と適したレイアウト
レイアウトとディスプレイには、いくつかの基本となる構成があります。基本の構成を踏まえ、商品の見せ方を工夫すれば、お客さまに好印象を抱いてもらいやすくなるでしょう。
ここでは、基本的なディスプレイの方法とそれらに適したレイアウトをご紹介します。売場や商品、ブランドのイメージに合った方法を選択してください。
三角構成
三角構成とは、商品を山型にディスプレイすることです。右・中央・左に3つのブロックを作り、左右を低く、中央を高くすることで、動きのある配置にします。左右の高さが同じである必要はありません。あえて異なる高さにしたり、種類の違う什器を利用したりする方法もあります。
バランスよく三角を作り、お客さまの目線を誘導することで、商品を目にしてもらえるとともに、一つひとつの商品にも意識が向きやすくなるでしょう。
比較的目を引く方法のため、入り口付近など目立つ場所にレイアウトするのがおすすめです。
■三角構成のイメージ

左右対称構成(シンメトリー)
左右対称構成とは、名前の通り商品を左右対称にディスプレイすることです。中央にメインとなる商品を置いて、左右の商品を同じ配置で並べます。バランスの取れた落ち着きのある配置で、高級感やフォーマルな印象を演出する効果があります。
シンプルな方法ですが、一つひとつの商品が際立つため、ショーウィンドウなど通りかかる方の目に入りやすい位置にレイアウトされることが多いでしょう。
■左右対称構成のイメージ

左右非対称構成(アシンメトリー)
左右非対称構成とは、左右の陳列を非対称にしてディスプレイすることです。左右に高さや種類の異なる商品をランダムに並べます。また後方に背の高い商品を配置し、前方や左右に広がりを持たせるように商品を並べるといった方法も該当します。
左右対称構成とは真逆の構成で、創造性や遊び心を感じさせやすいでしょう。特定の注目させたい商品の陳列に適しており、レイアウトする場所は問いません。
■左右非対称構成のイメージ

リピート構成
リピート構成とは、同じ商品や関連商品などを規則的に並べてディスプレイすることです。商品を等間隔で並べることで、強く印象に残る陳列になります。同じ商品や色違いの商品を並べるほか、同系色の商品を並べたり、あえて関連性のない商品を並べたりすることもあります。
壁一面や店内中央にディスプレイすることで、ブランドの特性や商品のバリエーションをアピールできるでしょう。
■リピート構成のイメージ

┃アパレル店の売場を考えるときのポイントは「色」
アパレル店のレイアウトやディスプレイを考える際は、「色」を意識しましょう。色を意識することで、まとまりが出たり、お客さまの視線を誘導したりする効果があります。
アパレル店の売場作りを考えるときに意識したい、色にまつわるポイントをご紹介します。
色の統一感を意識する
店舗全体のまとまりや洗練された雰囲気を演出するためには、色の統一感を意識するのが効果的です。ブランドイメージやシーズン商品のカラーに合わせて、色の統一感を持たせた商品配置を心掛けます。色相環を考慮して、近い色同士をまとめて展示するのがおすすめです。
反対に、色相環で反対の位置にある色同士を近い場所で使うと、目立つ反面落ち着きのない印象になります。カラーバリエーションをアピールしたいときに、あえてこのような効果を狙うこともありますが、意識的に行う場合以外は避けた方がいいでしょう。
アクセントとなる色を効果的に使う
ピンクや赤、黄色といった目を引く色の商品は、アクセントカラーとして活用できます。アクセントとなる色は、お客さまの印象に残りやすい上に、店外からでも目につきやすいといった効果があります。
お店の外からでも見える位置に配置したマネキンに、アクセントカラーの商品を着せれば、通りがかったお客さまの目にとまりやすくなるでしょう。また、通りがかった人の目線の位置にあたる棚に配置するのもおすすめです。
ただし強い色味を多用しすぎると逆効果になりかねません。あくまでもアクセントカラーとして、目立たせたいポイントに配置しましょう。
グラデーションになるように商品を配置する
色数が多いアパレル店では、商品の色合いがグラデーションになるような配置を意識しましょう。
店内に並ぶ商品の色味が多いと、どうしても雑多な印象になってしまうことがあります。色相環をもとにグラデーションを作ることで、洗練された売場になります。
┃アパレル店の売場でレイアウトやディスプレイを考えるときのコツ
アパレル店のレイアウトやディスプレイを考えるときは、売上につながるコツを押さえることが大切です。ここでは、レイアウトやディスプレイを考えるときのコツを見ていきましょう。
なお売れるディスプレイのテクニックについては、下記の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
メインディスプレイにこだわる
レイアウトやディスプレイを考えるときのコツの1つは、メインディスプレイにこだわることです。入り口付近にレイアウトするメインディスプレイは、外を歩く人の目につき、入店のきっかけになる重要な役割を果たすためです。
メインディスプレイでは、人気商品や一押し商品を展示することはもちろん、ブランドのイメージを伝えるといったことも意識しましょう。マネキンを活用して、全身コーディネートを展示するのがおすすめです。
ブランドコンセプトを体現する
アパレル店の売場を作るときは、ブランドコンセプトを体現することを意識しなければなりません。売場の印象だけでどのようなブランドなのかがわかるようにすれば、お客さまの興味、関心を引きやすくなります。
例えばアースカラーを中心とした商品展開をしているナチュラルテイストのブランドであれば、ディスプレイに使う什器も、木目調のものなどを活用して、ブランドコンセプトに合わせましょう。ブランドロゴと同系色の什器を使うのも効果的です。
お客さまの目線に立って考える
売場のレイアウトやディスプレイは、来店したお客さまの目線で考えなければいけません。通りがかったお客さまの目線、入店後の動線、店内を歩くときの視線の動き方、商品を手に取った後の行動などをシミュレーションしましょう。
売れ筋の商品がすぐに見つかるようになっているか、売りたい商品が目にとまりやすい位置に配置されているかといったことに加え、鏡や手荷物台の配置は適切かどうかも見ていきます。お客さまがスムーズに希望通りの商品を見つけ、ストレスなく購入できる売場を目指すことが大切です。
商品をカテゴリーごとに分ける
アパレル店の売場作りを考えるときは、商品をカテゴリーごとに分けることもコツの1つです。お客さまが欲しい商品を見つけやすくなり、ストレスなく買い物ができるでしょう。
カテゴリーの分け方には、いくつかの方法があります。アウター、トップス、ボトムスといったアイテムごとに分ける方法、カラーやテイストごとに分ける方法、新商品とセール商品など発売時期ごとに分ける方法などです。
お客さまのニーズに合わせて、わかりやすい配置を心掛けてください。
┃レイアウトやディスプレイを見直して魅力的なアパレル店の売場作りをしよう
アパレル商品をアピールする上で、レイアウトやディスプレイは非常に重要です。同じ商品でも見せ方によって売上が大きく変わるため、レイアウトやディスプレイの方法とコツを押さえ、魅力的な売場作りをしましょう。
レイアウトやディスプレイなど売場作りに悩んだときは、プロのサポートを活用するのもおすすめです。商業施設であるマルイ・モディでは、「マルイの運営受託」といったサービスを提供しています。経験豊富なスタッフから売場作りや接客のアドバイスなどを受けられる上、マルイ・モディのスタッフによる販売代行も可能です。売場作りに不安がある場合はもちろん、販売スタッフの人手不足といった問題も解決できます。
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