
店舗什器(じゅうき)は、店舗運営になくてはならない重要なアイテムです。常設店をオープンする場合はもちろん、期間限定のポップアップストアなどを開く場合も、店舗什器は欠かせません。
この記事では、店舗什器の役割や業種別の具体例のほか、什器選びのポイントについて解説します。購入とレンタルの違いにもふれているため、店舗什器選びの参考にしてください。
┃目次
┃店舗什器とは店内で使用する家具や備品のこと
店舗什器とは、小売店や飲食店などで使用する家具や備品のことです。そもそも什器は、家庭で使用する家具全般を指す言葉ですが、店舗やオフィスに置く家具や備品を什器と呼ぶケースが多くなっています。店舗で使用する什器を店舗什器、オフィスで使用する什器をオフィス什器と呼びます。
店舗什器がないと商品を陳列できず、レジも設置できません。イートインの飲食店では、テーブルや椅子がなければ、営業は難しいでしょう。店舗什器は、お客さまに商品やサービスを提供するために必要不可欠といえます。
同時に、店舗什器は店舗のイメージ戦略にも役立ちます。ブランドイメージや商品のコンセプトに沿ったデザインの店舗什器を導入すれば、独自の世界観を作り上げたり、商品を魅力的に見せたりする効果も期待できるでしょう。店舗什器は、お客さまの過ごしやすさや、店舗の印象を左右する重要な役割を担っています。
┃店舗什器の例

店舗什器にはさまざまな種類があります。業種ごとに必要となる店舗什器は異なるため、自店舗に必要な什器をあらかじめ確認しておきましょう。
ここでは小売店と飲食店で必要とされる代表的な店舗什器の例と、ほとんどの店舗に求められるバックヤード用の店舗什器をご紹介します。
小売店で必要な什器
アパレル店や雑貨店などの小売店では、商品を陳列するための棚と、会計をするためのレジカウンターが必須です。具体的には、下記のような店舗什器が該当します。
<小売店に必要な店舗什器の例>
陳列棚
平台
ショーケース
ハンガーラック
ワゴン
レジカウンター
そのほかアパレル店では、マネキンや姿見も必要です。また、店舗にフィッティングルームがない場合は、店舗什器として用意する必要もあるでしょう。
飲食店で必要な什器
飲食店では、調理をするための厨房機器が必要です。またイートインの飲食店の場合、お客さまが食事をするためのテーブルと椅子も用意しなければなりません。飲食店の店舗什器の具体例は、下記の通りです。
<飲食店に必要な店舗什器の例>
テーブル
椅子
レジカウンター
食器棚
冷蔵ケース
ガスコンロ
シンク
作業台
椅子やテーブルなどお客さまが使用する店舗什器は、店舗で食事をする際の居心地を左右するため、慎重に選ぶ必要があります。一方の厨房で使用する什器は、商品との相性や利便性が重要です。店舗什器の選定のポイントについて詳しくは、後述します。
バックヤードで必要な什器
店舗には、従業員の休憩や在庫の保管などをする、バックヤードが設置される場合も多くあります。バックヤードで必要な什器も忘れずに用意しましょう。バックヤードでは、下記のような店舗什器が必要です。
<バックヤードに必要な店舗什器の例>
ロッカー
ハンガーラック
テーブル
椅子
傘立て
在庫保管用の棚
バックヤードで使用する店舗什器は、制服の有無や保管する在庫の量などによって変わります。店舗運営を開始したときを想定して、バックヤードに必要な店舗什器を検討することが大切です。
┃店舗什器を選ぶときのポイント
店舗什器を選ぶときは、デザイン性と実用性の両方について検討しましょう。店舗什器を選ぶときに確認したい2つのポイントをご紹介します。
商品やサービスとの相性を確認する
店舗什器は、商品やサービスとの相性を重視して選ぶことが大切です。
例えば高級感を重視するお店には、木目調や金属の質感を活かした店舗什器、ポップでカジュアルな雰囲気のお店には、明るい色調や遊び心のあるデザインの店舗什器がマッチするでしょう。また食品や化粧品などの衛生面が重視される商品には、清潔感を保てるような、メンテナンスしやすい設計の店舗什器も重宝します。
店舗什器のサイズや形状もポイントです。商品のサイズや数量に応じて適切に使用できる店舗什器を選ぶことで、見やすさや取りやすさを確保できます。
さらに陳列棚やデーブル、椅子などの店舗什器は、店内に入ったときの印象を左右します。ブランドのコンセプトや取り扱う商品に加え、ターゲット層の好みなども踏まえて検討しなければなりません。
安全性や使いやすさを確認する
店舗什器はデザイン性だけでなく、安全性や使いやすさについても確認する必要があります。「倒れるおそれはないか」「商品が落下する危険性はないか」「耐荷重は適しているか」など、お客さまやスタッフが安全かつ快適に使用できるか確認しましょう。
┃店舗什器は購入とレンタルどちらがいい?
店舗什器を用意する方法には、主に購入とレンタルがあります。それぞれに異なるメリットとデメリットがあるため、自店舗に適した方法を選択しましょう。
店舗什器を購入する場合とレンタルする場合、それぞれのメリットとデメリットは下記の通りです。
■店舗什器の購入またはレンタルの比較
購入 | レンタル | |
メリット |
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デメリット |
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※レンタルのサービス内容は業者によって異なるため、確認が必要です。
長期の使用を前提としていたり、ブランドイメージに合ったこだわりの店舗什器を準備したりする場合は、購入のメリットが大きいと考えられます。
反対に、展示会やポップアップストアなどで一定期間の使用を前提としているケースでは、レンタルがおすすめです。またスタートアップで、初期費用を抑えたい場合や、入れ替えの可能性がある場合もレンタルを検討してもいいかもしれません。それぞれの見積もりを算出したり、実際に選べる店舗什器の種類を比較したりして検討してください。
┃店舗什器など開業準備の負担を軽減できる「居抜き物件」

店舗什器をはじめとした開業準備にかかる負担を軽減するなら、居抜き物件がおすすめです。居抜き物件とは、以前のテナントが利用していた内装や設備などが残った状態のまま借りられる物件のことです。居抜き物件を取り扱う不動産会社や、居抜き物件がある商業施設などで紹介してもらえます。
店舗什器をすべて買いそろえるには、多大な資金が必要です。レンタルなら初期費用を抑えられますが、長期使用するとなるとトータルコストがかさんでしまいます。あらかじめ店舗什器がそろった居抜き物件であれば、どちらの問題もクリアできるでしょう。
さらに内装も残っている物件なら、内装工事の手間や負担の軽減にもつながります。工事期間も短くなるため、オープン前の賃料負担も最小限に抑えられます。
■居抜き物件のメリット

ただし開業のタイミングで、条件に合う物件を見つけられるとは限りません。居抜き物件を多く取り扱っている商業施設や、不動産会社に確認し、適切な物件があるか確認しましょう。
居抜き物件については、下記の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
┃店舗を開業する際は店舗什器の調達方法を検討しておこう
店舗を開業する際は、必要な店舗什器の種類や調達方法について、考えておかなければいけません。自店舗に必要な店舗什器をリストアップして、用意を進めましょう。什器の購入とレンタルには、それぞれにメリットとデメリットがあるため、状況に応じて検討してください。
費用負担を抑えて店舗什器を用意するなら、居抜き物件もおすすめです。開業までにかかるコストや時間を大幅に削減できるため、店舗開業をする際の選択肢の1つになります。
商業施設のマルイ・モディでは、居抜き物件を数多く紹介しており、「居抜き区画一覧」から居抜き物件の情報を簡単にご確認いただけます。
マルイ・モディへの出店を検討される際は、オンラインで出店サポートや相談を受けられる『マルイの出店サービスOMEMIE(おめみえ)』までお気軽にご相談ください。
『マルイの出店サービスOMEMIE(おめみえ)』は、マルイ・モディ店舗への「出店の検討に関するお問い合わせ・出店サポート・契約手続き」までが、オンラインで完結できるマルイ独自のサービスです。居抜き物件を含めた常設店はもちろん、短期間のPOPUP・イベントの出店も可能です。
食・ファッション・インテリアをはじめ、ライフスタイルサポートに関するサービスや、アニメ・ホビーなど幅広いカテゴリーの出店を募集しているので、ぜひお気軽にお問い合わせください。